高島市は自然環境に恵まれ、地域や家族に相互扶助の仕組み等が残る地域であり、本来なら子どもがもっと生まれてもよい地域である。にもかかわらず、合計特殊出生率は県内市町の中でも低迷しており、市の将来にとって憂える状況になっている。その要因を分析するとともに、出生数の増加と少子化の抑制のため、以下のとおり提言する。

【少子化の原因として考えられる事項】

  • 金銭的な将来への不安(教育費等)
  • 働く女性へのサポートの不足(家庭と仕事の両立が難しい)
  • 未婚率の上昇(*参考:中央大学教授 山田昌弘氏「未婚化の背後にあるもの」)
    ① 若者の経済力の低下。経済格差の増大。非正規雇用の増加により安定して将来設計を描けない。
    ② 出会いの場の減少。長時間労働。非正規雇用の増加による安定した労働環境にある者の減少。 青年団や労働組合など出会いにつながる組織の減少。
    ③ 恋愛へのあこがれの消失。楽しいモデル(親とか)がない。コストがかかる。 など

提言

  1.  効果的な縁結び支援の実施
    〇 県と連携し、新しい縁結びに対応したサービスの実施
    結婚希望者のデータベース化と他府県含めたマッチング。AIを活用することも考えられる。
    〇 市域・県域を越えた縁結び支援ネットワークの創設
    高島市、小浜市、敦賀市、長浜市、米原市など。「顔がさす」「毎回同じ人」などの状況を回避できる
    〇 自治体直轄での県・民間業者との連携したサービス提供
    サービスを併用することでの成婚数の上昇→出生数の増加につなげたい。
    〇 成婚者に高島市に住んでもらうためのインセンティブの実施、サポート体制の確立
    結婚祝い金、住宅補助等、他市ではなく高島市に住んでもらうための支援の実施、縁結びから子育て、子どもの成人まで同じ担当者による一貫支援(コンシェルジュ的な)体制の整備
  2.  家庭と仕事を両立できる子育て支援
    〇 フリーランス、在宅勤務など新しい働き方に対する支援と市民への理解促進
    働き方の講座等の実施。柔軟な働き方の実現に向けた企業への啓発、補助金等の実施。フリーランス等への人材育成策の実施
    〇 男性の育児休暇に対する企業、市民の理解の促進
    〇 同居の親等に頼らせない(頼れないケースも多い)子育ての実現
    ファミサポの拡充。先輩家族による子育て応援団みたいな。縁結びからの一貫サポート。)
  3.  教育費等の負担の軽減
    〇 給食費の無償化
    〇 給付型奨学金の拡充
  4.  多子に対する動機付け支援の実施
    〇 多子出産に対する祝金の支払い
    〇 多子世帯ほど所得税が軽減される制度の創設(フランスのN分N乗税のように)
    〇 不妊治療費の全額支援、および治療にかかる休業補償。協力企業への助成金等