耕作放棄地の増加や後継者不足等に対処するとともに、持続的な儲かる農林水産業の実現を図るため、以下のとおり提言する。
  1.  担い手農業者への農地の集積による農業経営の規模拡大、経営の安定化、農業後継者の育成に取り組む。
  2.  一方で、収益確保に囚われない、自由で楽しい健康づくり農業を推奨することにより、農業に親しむ人口の増加を図るとともに、有機農業の普及に向けた下地づくりを行う。
  3.  第一次産業としての農業のみでの収益には限界があることから、農業を取り巻く様々な分野との連携による収入源の多様化を図る。兼業農家(半農半X)を再評価し、様々な農業の形態に対する支援策を検討する。
  4.  古くからの産業である漁業の活性化に向けて、流通、消費も含めた多角的な検討を行う。

《具体的対応策》
・米作り主体の農業からの脱却(地域の気候・風土に適した新たな農作物の研究)
・新規就農者向けに幅広い支援メニューを用意し、主に若年者の就農を支援
・農商工連携による特産品・高付加価値産品の開発を支援と六次産業化による経営の多角化を支援
・兼業農家への支援を充実
・地元産品の域内消費の拡大・流通網の整備を図ることにより、地産地消の取り組みを推進
・ICTの活用による生産管理や農産物販売先のマッチングおよびドローンの導入などによるスマート林業の推進により、作業の効率化や労働を軽減
・観光産業と連携したレジャー農園・体験型農園の展開(都市住民の農業体験ニーズへの対応)を支援
・遊休農地を市民農園等として活用したり、山村の暮らしや歴史およびアウトドアなどを学習や観光へ活用することにより、都市部との交流人口の増加を図る
・農地の集約化による農業生産法人の育成(農地中間管理機構の積極的活用)を図る
・特区制度の活用による農地の弾力的利用の推進
・鮎やモロコ、フナ等の調理法や食べ方の広報、学校給食への提供等による消費の拡充 等

林業については、市陸域面積の72%を占める森林の適切な管理と保全をしながら、あらゆる森林資源を多角的に活用することによって、産業の活性化や安全で豊かな暮らしおよび環境の保全に大きな役割を果たすことを目指し以下のとおり提言する。

《具体的対応策》
・人工林の間伐の推進や広葉樹の導入および貴重な天然林の保全など、多様性のある森づくりの推進
・森林境界の明確化と森林資源の調査
・市内産木材を活用した家づくりや公共建築の推進
・炭焼き・木地師など伝統的な技術の再活用と、家具や木製加工品など森林資源を活用した商品開発の推進
・山菜やきのこなど多様な林産物生産の推進
・バイオマスエネルギーとしての樹木の利活用や小水力発電によるエネルギーの地産地消の推進
・森林セラピーなど心身の健康づくりへの活用促進
・市民や森林所有者の森林・林業へのかかわりの促進と、山仕事の後継者の育成
・森林の担い手を確保するため、高校への通学支援など、中山間地域で安心して若者が定住できる支援策の実施
・地方自治体に交付される森林環境譲与税など国の財源の有効活用