(1) 「生きる力」を育むための学校・園教育
不登校、いじめ、暴力行為等、高島市においても教育を取り巻く環境は大きく変化している。その様な中、児童生徒の確かな学力や健やかな体などの「生きる力」を育む保幼小中一貫教育の推進が必要である。そこで以下のとおり提言する。
- 幼稚園・保育園・認定こども園と連携した一貫教育
教職員の人事交流の推進(保・幼と学校)、園長に専門職を任用、地域との交流を具体化・活発化
- 「チームとしての学校」の積極的な推進
専門職員の導入(スクールカウンセラー、ソーシャルワーカー、社会福祉士、医師、看護師、スクールロイヤー等)
- 「地域とともにある学校づくり」の積極的な推進
「地域学校協働活動推進員」の複数配置、地域学校協働コーディネーターの設置、学校運営協議会の充実、地域ボランティアの充実・促進
- ICT機器の活用
プログラミング教育の徹底、タブレットの活用(オンライン授業の推進)、対話授業の充実
- 外国語教育の実施
外国語助手の充実、外国語専任講師の育成
- マイスクール事業の充実(自然体験活動、社会体験活動の充実)
各校の特色ある教育活動
- 義務教育学校の推進
6中学校区での推進、該当学校の環境整備
- インクルーシブ教育の推進
インクルーシブ教育システムの構築、特別支援教育コーディネーター
(2) 職員の環境整備の充実
複雑に変化し、多様な教育課題が山積する中、高島市に誇りと自信を持って生きていく児童生徒を育てていくには、担い手である教職員の置かれている環境を見つめ直すことが必要である。このことが、高島市が考える「つながり響きあう教育」の推進・充実に結び付くと考える。そこで以下のとおり提言する。
- 市単独加配教員の充実・促進
- 少人数学級の充実・促進
- 生徒指導主事の配置(市単独加配)
- 福祉と教育の連携・交流、法人等との連携強化
(3) 学び続けるひとを育て、まちを活性化する社会教育
社会や経済の急激な変化は、人々の生活に大きな変化をもたらせた。このような中、人々の学習する場や機会を提供し、学びの大切さと環境を醸成することは必要である。そのことが住民自治を進行することに繋がると考える。そのために、公民館、図書館、資料館等の充実・発展を欠かすことができない。以下のとおり提言する。
- 公民館機能の充実(見直し)
公民館長の専属配置(正規職員)、専門職員の配置(社会教育士、社会教育主事等の人材活用)、中央公民館機能を持つ公民館の設置、地元学講座の開講(郷土の先人に学んだまちづくり)、地域課題学習の企画・実践(各公民館の特色づくり)、団体活動の育成・指導、各地区との連携事業
- 資料館の活用・充実
高島市歴史資料館の開館(高島支所の跡利用)、民具の整理・展示、学芸員の効果的配置
- 図書館機能の充実
図書館機能の向上と親しみのある「市民の図書館」への発展、地域社会とのつながりの強化
- 生涯学習推進イベントの開催
地域づくり・ひとづくりの交流の場づくり(生涯学習社会の振興)、「生涯学習サミット」の開催、地元企業と学校の「つながり」を創る事業
(4) 教育環境整備の充実
少子高齢化の進行や情報化が進展する中、今日的な課題を解決するためにも、特色ある行政施策が必要である。そのため、学校教育と社会教育が一段と連携を深め、生涯にわたって学び、学んだことを生かせる社会を築くため教育環境の整備が大切である。そこで以下のとおり提言する。
- 教育委員会組織の改革(学校教育部と地域教育部の2部制)
- 社会教育委員、公民館審議会委員の公募制・学童保育指導員の充実強化・生涯学習センターの設置
- 廃校舎の利活用 タウンステーション (1階:コンビニ、2階:老人ホーム、3階:不登校生等)
地域老人福祉センター(1階:老人ホーム、2階:学童保育、3階:団体事務局)
- 地元高校の魅力化
地元高校に福祉教育の導入への努力(福祉科の設置)、社会福祉士・ケアマネ等の育成、「地域に根ざした高校」の推進
(5) 家庭教育の充実強化
子どもの健全な育成に家庭教育の充実は欠かせない。家庭教育を充実させるための情報提供や人材の育成、環境整備は必要である。そこで以下のとおり提言する。
- 家庭教育センターの設置(指導主事、保育士、臨床心理士の配置)
旧市役所別館跡地、職員の横断的配置(含専門職員)、休日運営
- 家庭教育講座の充実・強化
福祉部との連携を強化、区・自治会との連携(内容の強化)
- 家庭教育人材の充実
(6) 「総合教育会議」の充実
自治体内の教育の実態に応じた課題があげられ協議される教育委員会制度であるが、内容の充実が必要である。